イカズチタマクルム

分類:クルム タマクルム
全長:17cm前後 生息地:ルドルーズ湖固有種 食性:雑食性 夜空を思わせる濃い青に、雷光のような模様が入る、非常に美しいタマクルム。 夜になると、この雷光のような模様が光り、見る者を幻惑する。更に、クルム類の大きな特徴......

全長:17cm前後

生息地:ルドルーズ湖固有種

食性:雑食性


夜空を思わせる濃い青に、雷光のような模様が入る、非常に美しいタマクルム。

夜になると、この雷光のような模様が光り、見る者を幻惑する。更に、クルム類の大きな特徴である、尾びれの前にあるクルムトゲが、細長く避雷針のようにも見えるという、まるで「雷」のような印象を与えることを狙っているのではないかと思ってしまうほどにイカズチなタマクルムである。

昔の人たちも同じようなことを考えていたようで、このタマクルムには、雷に関連した神話や伝説、民話、ことわざなどが、実に多い。

ティルトレーズで最も尊敬される詩人であるアルズ・レザイの『星屑湖』の題材となったことで有名なアレド・カゾム族の神話では、タマクルムは星屑が湖に落ちてクルムに変わったものであり、その「星屑の元であった星の記憶」を何らかの形で姿形に反映させているとされているのだが、ご想像の通り、イカズチタマクルムは「元の星」の雷が宇宙を走り、ルドルーズ湖に落ちてタマクルムになったという、何とも格好の良い由来が語られている。

また、かつてルドルーズ大陸全土を支配した巨大な古代文明であるルドルーズ文明では、このタマクルムは雷を自らの身体に引き受け、人々を落雷の被害から守っているとされていた。ただし、人々が増長し、神の怒りを買った場合には、イカズチタマクルム達が、それまでに溜め込んだ雷の力を一斉に放ち、人類を滅ぼすとも語られており、畏怖の対象でもあったようだ。

ある有名電器メーカーが発売している充電池には、イカズチタマクルムのイラストが印刷されているが、もちろんこれは、ルドルーズ神話が由来である。

ある有名電器メーカーが発売している充電池には、イカズチタマクルムのイラストが印刷されているが、もちろんこれは、ルドルーズ神話が由来である。

最高級ナイフメーカーである「リューズナイフ」には、生物の模様や色からインスピレーションを受けて製作される「生物モデル」という、数量限定で販売される特別企画シリーズがあるが、その中でも、イカズチタマクルムをモデルとした「生物モデル:イカズチタマクルム」は、名品としてコレクター達の憧れとなっている。


参考文献

『タマクルム大図鑑』(リルカ・アルール)

『タマクルムの神話事典』(クルム文化博物館)

『ルドルーズ文明とタマクルム』(クルム文化博物館)

『ルドルーズ神話事典』(ルドルーズ文明博物館)

『世界雷話集』(カナルーア気象学研究所)

『砂海の人々とタマクルムの関係史』(ルドルーズ民族学博物館)

十三大タマクルム:イカズチタマクルム』(イーリィ・ナレイ)

『リューズナイフ・全モデルカタログ』(リューズナイフ社)

『リューズナイフの名品』(リューズナイフ社 / 写真:レル・ディーズ)


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